建築遺産のlog!

世界中の建物に行けるといいな

No.172⌒★【逗子市】神武寺はしっとりとした山寺

【建築遺産のlog!】第172号

2018年2月23日

 

逗子市にある神武寺に行くには、京急逗子線の神武寺駅から、ではなくて僕は東逗子駅から行きます。

理由は、地図で見ると東逗子駅の方が近いからです。ただそれだけ。

 

神武寺駅は神武寺からずいぶん離れているのに、なぜ神武寺駅と名付けてしまったんでしょうか。

神武寺駅で試しに降りてみると、1軒たりとも食事をする店がなくて右往左往してしまいました。

食べ物、も重要な旅のカテゴリーですよね。

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ちょうど12時、せっかく降りたのでお腹が空いたのはぐっとこらえて近くの東昌寺へ。

鎌倉市に昔あった東勝寺というお寺が、この東昌寺の元となったようです。

東勝寺は鎌倉時代、北条氏の菩提寺のひとつ。

鎌倉に攻めてきた新田義貞の軍勢に東勝寺は焼かれ、14代執権北条高時以下、数百名が自害しました。

そんな歴史のあるお寺に関係するのがこの東昌寺なんですね。

東の勝つ寺から東の栄える(昌)寺へと名前を変えて再出発しました。

 

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東昌寺にある、古めかしい五輪塔

ごく普通の五輪塔にも見えますが、これは国の重要文化財にも指定された重要な五輪塔です。

鎌倉時代の御家人の墓と思われますが、制作年代が確か(乾元二年・1303年)なため、重要文化財にまで指定されたものだと思います。

文化庁のHPに記録されているのはただ単に「五輪塔」。

もともと東昌寺のものではなかった五輪塔です。

 

でも、鎌倉には五輪塔なんてどこにでもあるので、重要文化財なんて言われても、たいした価値は無いかもしれません。

鎌倉では現代の個人の墓を五輪塔で造る人も多くて、墓地に行くと五輪塔が山ほど見られます。 

 

JR東逗子駅から降りると、わずかな商店街やヨークマートなどがある商業地域とは線路を挟んで反対側の、

戸建て住宅団地を通って行った先に神武寺へ続く道があるようです。

 

住宅団地はものすごい急坂。

毎日ここを上り下りするのは大変だろうというレベル。

行きは駅まで自転車で3分で一気に笑顔で駆け下りられます。帰りは15分かけて険しい表情で自転車を押して歩くことになりますね。

逗子は横浜よりも、山深くて住みづらいところが多そうです。

 

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団地を登り切った先の、この階段を下りて神武寺への道に出ます。

 

思ってたより、狭い通路……。

 

この階段を見つけるにはグーグルマップ必須です。迷ったら、急坂なので大変な目に遭います。

 

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最初はこんな道が続きます。歩きやすい舗装された山道。

快適に歩いて行けます(*‘∀‘)スキップでも行けそう。

 

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その後だんだんこんな道に…。

前の日に雨が降ったのでぬかるんでいて、道も狭くて、不快な道になってきました。

 

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鎌倉周辺らしく、石を削って造ったような道も途中にあります。

濡れていると滑るので注意が必要です…が、神武寺へは雨の日の次の日あたりに行くといいと思います!理由は後で。

 

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しばらく歩くと神武寺らしきところへ到着しましたー。

山登りにしては物足りなく、お寺への参拝にしてはきつすぎる道のりですね。

 

神武寺は聖徳天皇の724年頃の創建と伝えられている古寺。

近くの岩殿観音や、飯能市にある岩殿観音と同じく行基が十一面観音像などを彫って納めたのが始まりとされます。

行基はほんとうに、十一面観音像を彫るのがお好きなんですね。

各地に十一面観音像を造っては寺にして行った人です。

 

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岩がスパッと切られて隠れ家への入り口のようになっている通路がありますが、この先は進入禁止。

これより先に侵入するとセコムに通報されます。(この先はおそらく住職の住居か何か)

両脇に生えているシダ植物他の植物群は逗子市指定の天然記念物の岩隙植物群落で、岩からにじみ出てくる水で生育しているたいへん貴重な植物群みたいです。

寺じゅうに天然記念物は生えていて、神武寺は岩と苔とシダのお寺になっています。

 

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木の根っこの下にずらりと並んだお地蔵様たち。

雨宿りをしているようにも見えます。

 

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神武寺薬師堂。ここには薬師如来、日光・月光両菩薩の薬師三尊像が納められています。

山の上のお寺なので、病気を治すのも命がけです。

秀吉の小田原攻めで一旦は焼けましたが、その後再建され、400年以上の歴史を持つお堂です。

 

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境内はあまり人が来ないのか、かなり苔むしていて、シダ植物の類といい景観を成しています。

昨日降った雨の水を吸って、苔やシダたちは生き生きとしていました。

雨の日の次の日あたりに来ると、霧に包まれたような新鮮な、湿度のある空気を浴びられ、その水気で幻想的な雰囲気の神武寺を見られるかもしれません。

 

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しっとりとした苔の生した石段。

 

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しっとりとした壁。

神武寺はしっとりとした、冷サウナみたいなお寺でした。

 

ところで、

神武寺から南の方へは、車が悠々と通れる車道がばっちりありました(;´Д`)。

山道を通って来ないと来れない寺、ということはないんですね。

急坂ですが自家用車だったら楽々と神武寺へ行くことができます…。

車道があるということを知って、神武寺の神聖さが気持ちの上で少し薄らいだ気がします。

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車道の方には、何やら樹皮をはぎ取られて樹液を採取されている痛々しい木が何本かありました。

カブトムシの採集か、あるいは漆の木なのか、怖ろしげな雰囲気でした。

 

 

★auraの子育て日記(生後6か月)

ハンドリガード

 

最近、娘は自分の手をじーっと見つめています。

自分の意思とともに動くこの物体は…いったい何だろう?と思っているのか、じーっと見つめています。

手のひらを見つめたら、裏返して手の甲を見つめる。そしてまた手のひらを眺めます。

これをハンドリガードというそうです。保育士試験にも出てくるらしい、赤ちゃんの定番のしぐさ。

ハンド(手)をリガード(眺める)するんですね。

リガードはただ眺めるわけではなくて、注意して眺めるみたいな意思をもって行っている意味があるみたいです。

おもちゃを持っている時も、おもちゃを持っている手の表と裏を交互に眺めておもちゃそっちのけだったりします。

 

大人になってからも、例えば何かわからないものを拾ったら、表を見て、それを裏返してじーっと見ますよね。それと全く同じしぐさ。

リガードは、自分の年齢と同じだけ、長年身に着いたキャリアなわけです。